【Claude / Gemini】生成AIの乗り換えしてますか?

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本記事を10秒でまとめると

Claudeに続きGeminiにも”乗り換え機能”が実装。現在の生成AI市場の全体像と国内固有の状況の勢力図、乗り換えのメリットデメリットに加えて今後の展望を紹介。


生成AI市場の現状

2022年にChatGPTが登場後、GeminiやClaudeといったファンダメンタルモデルを有する企業はモデル競争を続けてきました。2024年末頃から推論モデルが登場し性能競争が更に激しくなる一方、ワークフローツールやエージェントモデルなどが現れては消えるを繰り返しています。

2026年3月現在、マルチモーダル性とプラットフォーム化 / SaaS連携が進みファンダメンタルモデルと呼ばれる自前で生成AIモデルとユーザー画面を有するサービスと、オープンソースモデルという生成AIの中身(LLM)のみを有するサービス、さらにはファンダメンタルモデルやオープンソースモデルを利用したアプリケーションレイヤーと大きく3つに分類することが可能です。

一方で、利用者数を見てみると、ファンダメンタルモデル優位が続いています。
先駆者で王者のChatGPTに対して、Google WorkSpaceというプラットフォームを有するGeminiが猛追しており数ヶ月前と比べて差がどんどんなくなってきています。

一方で日本国内に目を向けると流行語にもなったChatGPTが優位ではあるものの、大企業中心にMicrosoft環境の名残でCopilotの利用比率が約13.3%と世界と比較すると極めて高く、さらに昨今話題の中心であるClaudeも日本語特化という特徴と日本人のミーハー気質が相まって4.3%と日本固有の割合となっています。


インポート(乗り換え)機能とは

そのようなChatGPT優位の状況を良しとしないのはClaudeとGemini。
Claudeは3月2日、Geminiは3月26日に合わせたかのように「乗り換え機能」を発表しました。

そもそも、生成AIは使えば使うほど他ツールへの乗り換え障壁は上がっていきます。
共感される方も少なくないと思いますが、生成AIとともに様々な作業をすることで、これまで脈々と築いてきたコンテキストやパーソナライズ、やりとりのメモリー機能を破棄するハードルは極めて高いものがあります。

これらを引き継ぎ最初からパーソナライズされた状態ではじめられない限り、なかなかメインツールを乗り換えるという決断はしにくくなっているでしょう。

そこで登場したのがこの「インポート(乗り換え)機能」。名称の通りユーザーがこれまで他のAIアプリで築いてきたコンテキストやパーソナライズ、メモリーを引き継ぎ最初からパーソナライズされた状態でGeminiやClaudeを利用することが可能になりました。


Geminiへの引き継ぎ方

Geminiの場合は、英国やスイスなどの一部の地域を除き全てのユーザーで利用可能ですが、順次実装のため日本国内での実装はもう少し先になる可能性があります。(18歳未満のアカウントへの実装は現在未定)

このインポート機能は「メモリー(パーソナライズ設定)」と「チャット履歴」の2種類を引き継ぐことが可能です。

手順はシンプルで、Geminiの右側のサイドバーから「メモリーをGeminiにインポート」を選択してください。

インポート画面が現れますので、記載されているプロンプトを乗り換え元(Gemini以外の生成AI)に指示します。

そうして出力された回答をインポート画面に従い貼り付けるだけでOKです。

チャットのインポートの場合は、乗り換え元次第ではありますがチャット履歴をエクスポートしたzipファイルをアップロードする形となります。

例えば、乗り換え元候補となりうるChatGPTでは、左下のユーザー画面から「設定」を選択し、「データコントロール」からデータをエクスポートできます。

これらの操作により、過去のスレッドを検索したり以前のツールでの作業の続きをGemini

で行うことが可能になります。


Claudeへの引き継ぎ方

Claudeも大枠はGeminiと同様で、サイドパネルの「設定」から「機能」を選択し、まず「チャット履歴からメモリーを生成」を有効にします。

その後、「インポート開始」を選択し、表示されるプロンプトを乗り換え元(Claude以外の生成AI)に指示し出力された回答をインポート画面に従い貼り付け「記憶に追加」してください。


そもそも乗り換えるべきか

本来どのツールが今時点で便利かではなく、将来的にどのツールが便利になるかでメインツールは選択すべきです。

ですがあえてここでは、どのツールが良いかには踏み込まず、乗り換えの利便性だけにフォーカスを当ててみましょう。

現状ChatGPT、Gemini、Claudeどのファンダメンタルモデルもデータのエクスポートは比較的容易です。(Claudeだけ即時出力できません。)

問題になるのはインポート機能で、前述した通りGeminiとClaudeは簡単にインポートできますがChatGPTは現状Google Driveに保存し、連携で読み込む程度しか他ツールの過去チャット情報の利用ができません。

従って、GeminiとClaude間の相互乗り換えは大きな問題にならなそうですが、今後ChatGPTを利用しないという意思決定をしない限り現在ChatGPTメインで使用しているユーザーにとっては大きな決断となるのが現状です。

ですが、ChatGPTも昨年は9億人以上の月間利用者がいたにも関わらず直近は減少傾向です。今後Geminiユーザーの引き剥がしのためにChatGPTも乗り換え機能を搭載する可能性も決して少なくはありませんので少し慎重になるのが得策かもしれません。


まとめ

今話題だからGemini / Claude使おう!と短絡的に判断するのはリスクも含む今回の乗り換え機能です。

モデル性能は頭打ち感が出てきている今、プラットフォームを有しているか、もしくは親和性があるか、エージェント機能の利便性など将来の見通しと自身の利用方法とワンセットで意思決定が必要なフェーズにきています。

SNSではミーハーな自称インフルエンサーが様々な情報を発信していますが、慎重に先見の目を持ってパートナーである生成AIを選ばれることを切に願います。

writer:宮﨑 佑太(生成AIアドバイザー)

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この記事を書いた人

生成AI・教育コンサルタント
株式会社NEDLAB 代表取締役
株式会社SAKI COO
青楓館高等学院 Probono Menter

学校法人河合塾や株式会社リクルートで新規事業開発に携わった後に起業。教育・HRコンサルティングと事業開発支援事業を手掛ける。2023年からは生成AIを活用した事業開発・導入・運用支援事業を開始し、EdTech・HRTech企業や地方自治体を中心に数十社の支援も行う。現在、複数社でDX顧問・生成AIアドバイザーを務める。

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