Google AI Studio制限延長、Difyハッカソン開催|デイリーAI_2025.10.25

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2025年10月25日の「デイリーAI」です。
本日のヘッドラインはこちら。

・Google AI Studio、APIキー追加で無料制限の延長が可能に
・Dify、東京で「Dify Studio Hackathon」を開催
・Microsoft、パートナー向けにプロモーション対象顧客リストの提供を開始

目次

今日のTOP NEWS (3件)

1. Google AI Studio、APIキー追加で無料制限の延長が可能に

・Google AI Studioに新機能が実装
・ビルドモードで無料の利用制限に達した後、ユーザー自身のGemini APIキーを追加することで利用延長が可能に
・開発者がより柔軟にプロトタイピングを継続できる環境を提供
・情報源: https://x.com/googleaistudio/status/1981745399644950826

2. Dify、東京で「Dify Studio Hackathon」を開催

・AIエージェント開発プラットフォームDifyが、開発者向けハッカソンを東京で開催
・前日のカンファレンス「IF Con Tokyo 2025」に続くイベント
・日本コミュニティの活性化とAIエージェント開発の実践的な普及が目的
・情報源: https://dify.ai/blog/get-ready-for-if-con-tokyo-2025

3. Microsoft、パートナー向けにプロモーション対象顧客リストの提供を開始

・クラウドソリューションプロバイダー(CSP)パートナー向けに新機能の提供を開始
・「Microsoft 365 E3」プロモーションの対象となる顧客リストのダウンロードが可能に
・パートナーはCloud Ascentを通じてリストを入手し、販売活動に活用できる
・情報源: https://learn.microsoft.com/en-us/partner-center/announcements/2025-october

Today’s Insight

本日のGoogle AI Studioのアップデートは、開発者体験を向上させる小さな、しかし重要な一歩です。これまで無料利用枠の上限に達すると作業が中断されていましたが、新機能により自身のGemini APIキーを追加することで、有料プランとしてシームレスに作業を継続できるようになりました。これにより、アイデアの検証から実装までの流れがスムーズになり、開発者の利便性が大幅に向上します。これは開発者の囲い込みを目指すGoogleの巧みな戦略と言えるでしょう。

ビジネスパーソンへの提言として、まず「Google AI Studioとは何か」を解説します。
これはGoogleのGeminiモデルをテストし、プロトタイプを作成するための公式Webベースツールです。開発者はここでプロンプトを試したり、モデルの挙動を調整したり、アプリケーションに組み込むためのコードを生成したりできます。OpenAIの「Playground」に相当する、アイデアを素早く形にするための「実験場」です。

最新環境を試すことができるという点で大変魅力的ではありますが、最も注意すべきこととしてGoogle AI Studioはあくまで開発者向けの実験環境であり、セキュリティが保証された業務ツールではありません。そのため、個人情報や企業の機密情報を入力することは絶対に避けるべきです。安易に顧客データや社内文書を貼り付けて要約させる、といった使い方は情報漏洩のリスクと隣り合わせであり、厳禁です。

生成AIのプロトタイピングツールは、アイデアを試すためのサンドボックスです。ビジネスの現場で生成AIを活用する際は、こうしたツールで基本性能を試しつつも、実際の業務データは必ずセキュリティが確保された法人向けサービスや、自社で構築したセキュアな環境で扱う、という明確な使い分けが不可欠です。

— 宮﨑 佑太(生成AI活用アドバイザー)

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この記事を書いた人

生成AI・教育コンサルタント
株式会社NEDLAB 代表取締役
株式会社SAKI COO
青楓館高等学院 Probono Menter

学校法人河合塾や株式会社リクルートで新規事業開発に携わった後に起業。教育・HRコンサルティングと事業開発支援事業を手掛ける。2023年からは生成AIを活用した事業開発・導入・運用支援事業を開始し、EdTech・HRTech企業や地方自治体を中心に数十社の支援も行う。現在、複数社でDX顧問・生成AIアドバイザーを務める。

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