自民党、日本版「Project Glasswing」を検討 AIが変えるサイバー戦争の構図

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本記事を10秒でまとめると

自民党はAIによるサイバー攻撃の高度化に備えるため、Anthropicが主導する「Project Glasswing」を参考にした日本版プロジェクトの検討を開始。次世代AI「Claude Mythos」は脆弱性発見能力を大幅に強化しており、防御と同時に攻撃リスクも高める可能性がある。AI時代のサイバーセキュリティは「技術」ではなく「国家インフラ設計」の問題へと変わりつつある。

日本版「Project Glasswing」の検討が始まる

2026年4月20日、自由民主党の国家サイバーセキュリティ戦略本部は、AI時代のサイバー攻撃への対応について議論を行いました。

議論のきっかけとなったのは、米Anthropicが4月7日に発表した次世代AIモデル「Claude Mythos Preview」と、同社が推進するセキュリティプロジェクト「Project Glasswing」です。

Mythosはサイバーセキュリティ領域において、従来モデルよりも大幅に能力が向上しているとされており、
そのためAnthropicは、AIが広く普及すればサイバー攻撃側による悪用が加速する可能性があると警告しています。

こうした状況を受け、自民党は

  • 金融庁
  • AIセーフティ・インスティテュート(AISI)
  • 国家サイバー統括室(NCO)

などと連携し、日本版Project Glasswingの立ち上げを検討し始めました。

まずは金融システム防衛を中心とし、将来的には電力・通信など国家の基幹インフラ全体へ拡大する構想も議論されているようです。

「AIがサイバー戦争を変える」という認識

会議に出席した元デジタル庁大臣の平井卓也氏は、今回の議論について次のように述べています。

AIによる攻撃の高度化を踏まえ、サイバーセキュリティは単なる技術問題ではなくAIを前提とした統治とインフラ設計の問題であるという認識を共有した。

つまり、これまで企業や技術者が中心となってきたサイバーセキュリティの領域が、今後は

  • 国家安全保障
  • 産業政策
  • インフラ設計

と密接に結びつく可能性が高まってきました。

生成AI時代のサイバーセキュリティは「国家課題」になる

今回の動きは、生成AIがもたらす安全保障上の変化を象徴しています。

従来のサイバー攻撃は高度な専門知識を持つ少数の技術者によって行われてきました。しかし生成AIが脆弱性発見を自動化すれば、

  • 攻撃の難易度が下がる
  • 攻撃速度が加速する
  • 攻撃者の数が増える

という可能性があります。そのため政府レベルで

  • AI安全保障
  • インフラ防衛
  • セキュリティ標準

を整備する必要性が急速に高まっていると言えるでしょう。

まとめ

Anthropicの「Claude Mythos」とProject Glasswingは、AIがサイバーセキュリティの構造そのものを変えつつあることを示していると同時に、世界各国に警告を発信しました。

今回、日本政府が日本版Glasswingの検討を始めたことは、生成AIが単なる技術革新ではなく国家インフラと安全保障の課題になりつつあることを認めたとも取れます。

今後はAI企業だけでなく、政府・金融機関・インフラ企業を含めた国家レベルのセキュリティ体制が重要になっていく中で、果たして何事も検討検討で動きが遅い日本政府が生成AI時代に世界各国や技術進化についていけるかが注目されます。

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この記事を書いた人

AI経営コンサルタント
株式会社NEDLAB 代表取締役

学校法人河合塾や株式会社リクルートで新規事業開発に携わった後に起業。教育・HRコンサルティングと事業開発支援事業を手掛ける。2023年からは生成AIを活用した事業開発・導入・運用支援事業を開始し、EdTech・HRTech企業や地方自治体を中心に数十社の支援も行う。現在、年間100回以上講演会を行いながら、複数社でDX顧問・生成AIアドバイザーを務める。

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